ポイ活

【ポイ活の基本】これだけは知っておきたいポイント・ポイントプログラムの基礎知識

私達がポイ活をしていくにあたり、企業側がポイントプログラムを導入する目的や戦略、ポイントプログラムの仕組みなどの基礎知識を知っておくことは効率の良いポイ活をする上で非常に役に立ちます。

今回は「ポイント」・「ポイントプログラム」・「共通ポイント」について基礎知識についてまとめ、最後に効率よくポイントを貯めていく方法について紹介しています。

今回の内容は「ポイント・会員制サービス」入門―会員組織の構築と改善、成功のポイントと未来戦略も参考にしています。
2014年発売の本ですが、ポイントについてよくまとめられていてポイ活民は一読の価値ありだと思います。

「ポイント」とは

ポイントは「企業通貨」・「ブランド通貨」とも呼ばれる、企業が発行する擬似的な通貨のことです。ポイントはポイントプログラムに参加する企業で構成される「ポイント経済圏」(ポイントアライアンス)の中で通貨のように使用することができます。

「ポイントプログラム」とは

ポイントプログラム(ポイントサービス)は顧客に対し、購入金額や来店頻度などに応じて金銭に換算可能なポイントを付与し、一定量貯まったら商品・サービスの値引き・景品・商品券・電子マネーなどに交換できる仕組みのことです。

ポイント・ポイントプログラムの起源

ポイントプログラムの起源は米国

ポイント・ポイントプログラムの発祥は米国と言われています。1850年頃、仕入れ手違いで大量の洗濯石鹸を抱え込んだ小売業者が、貯めれば絵画と交換できるクーポンを包装紙に貼り付けたことが始まりとされています。(進化するポイントカードとその将来性/ニッセイ基礎研究所)

日本でポイントプログラムを最初に導入した企業

日本でポイントプログラムを最初に導入した企業は諸説ありますが、一般的にはグリーンスタンプ株式会社とされています。同社は1963年にスタンプカードでポイントプログラムをスタートさせています。

1989年にはヨドバシカメラがカードタイプの「ポイントカード」でデジタルによるポイントの管理を開始しました。

スタンプカード時代は単なる値引き程度の効果しかなかったポイントですが、デジタルで管理されるようになったことで企業は

  • どの時間に来店できそうか
  • どのような趣向の商品・サービスを好むか

などの顧客情報を蓄積し、その情報をマーケティングに活かせるようになりました。
今やポイントやポイントプログラムは企業の重要なマーケティングツールだと言うことができます。

ポイントプログラムの4つの効果

ポイントプログラムには下記4つの効果があります。

①顧客囲い込み
②優良顧客化
③新規顧客獲得
④相互送客

①顧客囲い込み

ポイントが付与されると、その恩恵(=ポイント還元)を受けるために顧客は他店ではなく、再度その店で商品を買おうとします。
これによって顧客の継続的な来店を促し、顧客の囲い込みを図ることができます。
企業は他社よりも貯まりやすいポイント、魅力的な交換特典の提供によって強く囲い込むことができます。

②優良顧客化

ポイントプログラムを導入すると客単価を高める効果があります。顧客(=消費者)はポイント付与という事業者からの誘いかけに乗り、実はたくさんの消費をしやすい傾向にあることが分かっています。
ポイントプログラムにステージ制が設けられていることもこの効果を狙ってのもので、消費者は少しでもステージを上げるために消費をし付与されたポイントを原資にそれ以上に消費することも分かっています。

③新規顧客獲得

新規加入時に入会特典ポイントなどを付与することで、新規顧客の獲得につなげることもできる。
魅力的なポイントプログラムを導入していれば、SNS等で広まり新規加入者が増えることも期待できます。

④相互送客

最近はポイントプログラムをめぐる事業者間の連携(ポイントアライアンス)が進んでいます。
これによって、それぞれの顧客をお互いに送り合うことができます。

「共通ポイント」とは

企業が導入するポイントプログラムはざっくり共通ポイント・自社ポイントの2種類に分けられます。

共通ポイントは、ポイントプログラムに加盟する企業・店舗での買い物で獲得・使用できるポイントのことを指します。代表的な共通ポイントとしては、楽天ポイント・Tポイント・Pontaポイント・dポイントがあります。

一方で、自社ポイントは自社展開の店舗でしかポイントを獲得・使用することができません。

ただ、最近では後述するポイント交換サービスが各ポイントで整備されており、自社ポイントを他社のポイントへ交換することができるようになっているので完全に自社ポイントのみのポイントプログラムは少なくなってきている印象があります。

企業が共通ポイントを導入するメリット

自社ポイントによるポイントプログラムの場合、会員情報の蓄積は下記のような流れで行われます。

①会員が商品・サービスの購入・利用の際にレジなどでポイントカードを提示
②金額にあわせてポイントが付与
③会員情報に紐付けられて自社のシステムに蓄積されていく

共通ポイントでもこの流れは同じですが、共通ポイントの場合は提携事業者での購入・利用でも会員情報が蓄積されていくというのが大きなメリットになります。

共通ポイントのメリット

  • 加盟企業は自前でポイントプログラムを導入するよりも、低コストで顧客の囲い込みを図れる。(顧客囲い込み効果)
  • すでに広く普及し知名度も高い他社のポイントプログラムと組むことで、その会員を自社に誘引することができる。(相互送客効果, 新規顧客獲得効果)
  • どんな利用者が来店したのかという情報を、ポイントの会員情報に紐付けられた形で得ることができる。(顧客情報, マーケティング情報の獲得)

ポイ活初心者なら共通ポイントがオススメ

共通ポイントはそれぞれ導入する企業側には一長一短の側面がありますが、ポイ活初心者には共通ポイントの方がオススメです。
共通ポイントは「貯めやすさ」と「使いやすさ」の2つの要素を揃えているものが多く、効率のよいポイ活をする上でオススメです。
ポイ活を始めるなら、まずは4大共通ポイントを意識して貯めると良いと思います。

4大共通ポイント

4大共通ポイントとされるポイントは下記の4種類です。いずれも「貯めやすく」、「使いやすい」ポイントとなっています。
それぞれのポイントがその特長を活かしたは独自のポイント経済圏を作っています。

  • 楽天ポイント
  • Tポイント
  • Pontaポイント
  • dポイント

楽天ポイント

  • 会員数・・・5104万人(2021年12月楽天市場利用者数)
  • 年間ポイント発行額・・・5000億円超(2021年8月)

»参考: 「楽天ポイント」、累計発行ポイント数が2.5兆ポイントを突破

4大共通ポイントの中でも年間ポイント発行額がダントツで多いのが楽天ポイント。2021年8月時点で累計発行ポイント数は2.5兆円分を突破しています。
ポイ活初心者が最も取り入れやすいのが、この楽天ポイントでしょう。
楽天市場のお買い物マラソンで買い回りすることで大量のポイントを貯めることができるので、「貯まりやすさ」という点では4大共通ポイントの中でも群を抜いています。
一方で、お買い物マラソンで多く獲得できるのは有効期限の近い期間限定ポイントであるため、短期間で効率よく使い切ることを意識する必要があり「使いやすさ」の面ではやや劣る印象があります。
最近ではキャッシュレス決済の普及に伴い、楽天Payが利用できる店舗が増えましたがTwitterなどのSNSを見ていると、期間限定ポイントを持て余している人が多く見受けられます。
期間限定ポイントを効率よく使い切れるのであれば、ポイ活初心者にオススメです。

Tポイント

  • 会員数・・・7068万人(名寄せ後の利用会員数、2021年3月末)
  • 年間ポイント発行額・・・推定1000億円

»参考: ポイントは“おまけ”か“資産”か? 2兆円超える市場が活性化

Tポイントはカルカチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)によって展開されているポイント。
Tポイントは共通ポイントの中では老舗で、1983年にTUTAYAの店舗で使えるレンタル会員証としてのTカードから始まり2003年から共通ポイントとなりました。
Tポイントはドラッグストア ウエルシアで毎月20日にTポイントを使うと1.5倍分の買い物ができる通称 ウェル活は多くのポイ活民に愛されています。
Tポイントは後述するポイント交換によるポイントの集約にも役立つポイントです。
年間ポイント発行額だけ見ると他の共通ポイントに押されている印象ですが、ポイ活民にとっては使い勝手の良いポイントでオススメです。

Pontaポイント

  • 会員数・・・1億人超(2022年3月末日)
  • 年間ポイント発行額・・・2000億円超(2019年)

»参考: ネットとリアルを融合した新たな消費体験の創造 / KDDI

Pontaポイントは三菱商事の関連会社であるロイヤリティマーケティング株式会社(以下、LM)が発行・運用・管理を行うポイント。
LMは2019年からKDDIとローソンと資本業務提携をしており、これによりPonta経済圏(au経済圏)を作っています。
会員数は1億人を突破しており、現在日本で最大規模の共通ポイントとなっています。

dポイント

  • 会員数・・・8900万人超
  • 年間ポイント発行額・・・2700億円分(利用額)

»参考: NTTドコモ2021年度決算と2022年度業績予想について 

dポイントはNTTドコモが提供する共通ポイント。
dポイントは通常ポイント・期間用途限定ポイントともに高レートで現金化が可能なポイントで、年末年始に実施されるdポイント交換増量キャンペーンを使えばポイントをかんたんに増やせるのでオススメのポイントです。

効率よくポイントを貯める方法

ポイ活をしていく上で、それぞれのポイントを個別にコツコツ貯めているのではなかなかポイントが増えていきません。

そこで、「ポイント交換」を意識することが非常に重要になります。

効率の良いポイ活には「ポイント交換」が必須

各ポイントプログラムでは自社のポイントを提携する他社のポイントへ交換することができるポイント交換サービスを提供している場合が多くあります。
例えば、AとBというポイントをCというポイントへ集約したい場合にDというポイントを経由させることでCポイントに集約します。

Aポイント → Dポイント → Cポイント
Bポイント → Dポイント → Cポイント

年末年始に実施されるdポイント交換増量キャンペーンはその一例です。

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ポイント交換でdポイント15%増量キャンペーン中【まさかの第2弾】

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ポイント交換を活用することで様々なポイントを一つに集約することができるため、効率よくポイントを貯めることができます。

オススメのポイント交換ルート①: dポイントへの集約

dポイントは毎年年末年始にポイント交換によるdポイント増量キャンペーンを実施しています。
dポイントは通常ポイント→ポイント運用(dポイント投資), 期間・用途限定ポイント→ポイント投資(日興フロッギー)を使って無駄なくポイントを増やしたり、現金化することができます。

オススメのポイント交換ルート②: 永久不滅ポイントへの集約

こちらはTポイントを使った交換ルートになります。
TポイントはJR九州が展開するポイントであるJRキューポを経由することで永久不滅ポイントへ集約することができます。

Tポイント → JRキューポ → 永久不滅ポイント

永久不滅ポイントは株式会社クレディセゾンの提供するポイントで、ポイント運用サービスも利用できます。
永久不滅ポイント年末年始のdポイント増量キャンペーンの対象ポイントであるため、Tポイントは永久不滅ポイントに集約してポイント運用サービスで運用しておき年末年始でdポイント増量キャンペーンでdポイントに集約する、というのがオススメのポイント交換ルートです。

このルート開通にはJQカードセゾンを保有する必要があります。
ポイ活でポイント交換を駆使するなら必須のクレカで年会費も実質無料なので、作っておいて損は無いと思います。

JQカードセゾン公式

 

今回はポイ活をするにあたって最低限必要なポイント・ポイントプログラムの基礎知識についてまとめてみました。
ポイントは企業が作り出しているポイント経済圏の中で使える疑似通貨であると同時に、企業にとって顧客情報を蓄積できる重要なマーケティングツールです。

企業は原資を捻出しポイントによるキャンペーンを打ち顧客獲得を図ります。
私達ポイ活民はこれをうまく利用することで、効率よくポイントを増やすことができます。
一方で、SNS等でポイ活攻略法などが多く出回っていることで企業の思惑どおりにキャンペーンが効果を発揮していないこともしばしば見受けられます。
これは企業のキャンペーン設計がずさんである場合が多いですが、やりすぎると次回キャンペーンでは改悪されるなどのリスクがあるので注意が必要です。
企業とポイ活民双方にWINWINになるようポイ活していきたいですね。

それでは、今日も楽しいポイ活ライフを!

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